VIXEN ポルタ経緯台で自動導入(その2)

VIXEN ポルタ経緯台での自動導入は一応成功したのですが、ポルタ経緯台は片持ちフォークなので最終目的であった10Cm双眼鏡(Optic Hiker 25X100 4.5Kg)を載せるには少し不安があります。
重量的には仕様ぎりぎりなのですがそのまま載せると重心が大きくずれるため垂直軸微動ユニットに負担がかかります。すなわち水平軸と垂直軸の直交精度が悪くなり自動導入精度が落ちる恐れがあります。そこでフォークを両腕にして重量バランスの安定を図るべくフォークアームを製作しました。


←フォークの材料は以前からホームセンターで目をつけていた物干し竿ハンガー?です。
アルミ鋳物製で軽量かつ頑丈です。これを2個購入し写真の赤線部分で切断しフォークアームとしました。





ベース部分と双眼鏡受けは全て6mm厚アルミ板です。垂直軸微動ユニットをポルタのアームから取り外しフォークアームに垂直に取り付けます。このとき微動ユニットは逆に取り付けます。すなわちウォーム軸側がフォークに固定されるようにします。これでモーターはフォークに固定できます。

垂直軸ユニットはポルタの片持ちアームから取り外さなければならないのですが、取り付けネジはVIXENのエンブレムを剥がさないとアクセスできません。このエンブレムはアルミ板でできていてアームの円溝にピッタリはまっていてなお且つ両面テープで貼り付けてあります。これがなかなかはずれなく結局エンブレムの隅に穴をあけてドライバーの先でこじ開けました。








モーターとギヤーはポルタ経緯台で自動導入(その1)で使用したものをそのまま使っています。 垂直軸に付いていたアリミゾ台座はモーター固定アルミ板を挟んで水平軸側に載せ変えます。垂直軸側のモーターは直接フォークに固定しています。

全体像はこんな感じです。
双眼鏡受け台は双眼鏡を載せた時フリーストップになるよう高さを調整してあります。微動ユニット反対側は微動ユニットがたわまないように重量を支えるだけで良いのでイレクタージョイントで支えています。 双眼鏡を載せたときの位置再現性を高めるため木材で作った案内ガイドもつけています。またフェルトを貼って双眼鏡にキズをつけない役目もあります。 架台の水平だしをするための水準器も両面テープで貼り付けました。微動ユニット右側にぶら下げてあるのはモータードライバー/コントローラーです。

もはやポルタ経緯台のイメージはありませんが、このポルタフリーストップ微動ユニットは想像以上に便利なものです。何しろ常識破りの安価さなので何かと気軽に応用できそうです。HF経緯台にもこのユニットを取り付けられれば自動導入ができそうです。

アリミゾ台座を水平軸側に載せ変えたおかげで簡単にフォーク部分を脱着でき乗用車のトランクにも収まります。

一般的にモーター駆動と手動を切り替える場合なんらかのクラッチかクランプ操作が2ヶ所必要ですが、フリーストップ微動ユニットのおかげで何の操作もなしに手動と自動を行き来することができます。これは大したことないと感じるかも知れませんが以外に快適なものです。

補足:自動導入の詳細についてはこちらを参照ください。


その3に続く

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