VIXEN ポルタ経緯台で自動導入(その3)

前回製作した自動導入フォークマウント経緯台ですが天頂付近は直視タイプの宿命である観望姿勢に無理を強いられることからもともとあきらめて安定性を優先した結果、構造的に高度60度が限界なのですが高さが低いため60度でも覗く姿勢は辛いものがあります。天頂付近を観望するにはフォークマウントを傾ければ良いのですが60度付近が辛いようではその先に進めません。

 
と、いうことでまずは60度付近を改善すべくアイベルで販売しているPOLTA延長筒(どういう分けかPORTAでなくPOLTAと表記されている)で高さを稼いでみたもののどうも安定度が悪いのです。延長筒は肉厚5mmでしっかりしたものですが架台とは10mm厚アルミ円盤を介して取り付けられるため双眼鏡を含むフォークマウント重量が8Kg超とトップヘビーで架台との接続部分でガタやたわみが発生するようです。


そこで延長筒に直接三脚を取り付けるべくこのような→鉄製金具を取り付けました。

シナベニヤで三角板を作って延長筒下から締め上げているのでたわみもなくしっかり固定できます。


これでだいぶ覗きやすくなりました。

あとは目標の高度によって接眼部位置がだいぶ異なるのでエレベーター三脚のように上下昇降機構がほしいのだが、どうしたものか.・・・。

昇降機構をどうするか、散々悩みました。
上下可動のためジャッキ、エアシリンダ、ワイヤーリフト等なにか使えそうなものはないかと思考実験するのですが妙案を思いつかず、試行的に下のような方法としました。


とりあえず延長筒の中を上下可動とするための角柱を作りました。
本当は円筒の方が見栄えが良さそうですが都合の良い円筒が入手できなかったことと、中で回転して方位が変わらないように四角い筒のほうが良いかと考えました。

8Kg超をこの角柱が支えることになるので頑丈でなげればなりません。
肉厚3mmのL型アルミアングルを組み合わせたものですが角柱にすることで思いのほか頑丈になりました。

W3/8のズンギリネジが角柱の底部Bの穴から中に挿入されます。
ネジ棒が回転するとナットAが移動し角柱底部Bを押し上げます。
青色のパーツB、Cはポリエチレンのまな板を円形にカットしたものでこれら全体が
延長筒の中に入ってBが角柱の底部をCが上部を支える構造です。(水鉄砲と同様)

ネジ棒と最下部の固定ナットが全重量を支えることになるのでもう少し
太いネジ棒のほうが良さそうです。
写真に写っていませんが下の固定ナットの下にベアリングを入れて回転摩擦を軽減しています。

ネジ棒を下から覗いたところです。
手回しハンドルを回すと中の角柱が上下します。
ネジ棒には+ドライバーが使えるように切り込みを入れてあります。
ここに電動ドライバーを差し込めば電動で昇降できます。
三角板が使えなくなりましたがまあ良しとします。

これで最大25cm上下できますが、10cm昇降するのに約80回転必要なので手回しだとちょっとかったるいです。
やはり電動ドライバーが必要です。いっそのこと電動化しようか、それとも・・・思案中です。




自動導入の様子です。
ポルタ経緯台の面影はもはやフォークアームのエンブレムだけとなりました。


inserted by FC2 system