インターバルタイマー(その4)

インターバルタイマーの製作は今回で4回目になります。
動機は来年の日食の撮影に少なくとも2台のカメラを制御したいからです。PCソフトの(その3)を少し改造すれば可能ですが、なるべく機材を少なく、軽くしたいのでPCを持ち出したくありません。
というよりも最近は安くて便利な電子モジュール部品がたくさんあるのでそれを使ってみたかったのです。

今回使用したのはまたまた秋月のEPS簡易PICシーケンサーキット というものです。これは組み立てればもうインターバルタイマーそのもので電源とカメラシャッター用ケーブルを追加するだけで4台のカメラシャッターの制御ができます。

時間設定は前もってPCから設定しておく必要があります。このためPC側にRS232Cインターフェースが必要ですがもし無ければUSB−RS232C変換ケーブルで対応できます。


 これはタイマー設定の例ですが単発動作、連続動作、開始時間遅延などを4チャンネル分設定することができます。
但し、撮影枚数を設定することはできませんのでストップするまで撮影することになります。

設定値はEE-PROMに記録されるので電源を切っても保持されています。
この設定ソフトはキットに付属しています。

先に記したように動作そのものは電源とシャッターケーブルを繋ぐだけで可能ですがケースに入れて使用するには多少の改造が必要かと思います。
まず各チャンネルごとのタクトスイッチはケースに入れた時に押し易いように基板の部品実装面から裏側に変更しました。これに伴って表示LEDも基板裏面に変更しています。
カメラケーブルは直付けでも良いですが小型DCコネクタを経由する差込式にしています。4チャンネル分のカメラケーブルを直付けするよりもケーブルの取り回しがすっきりすると思います。
またカメラを1台しか使わなければ4種類のタイマー値をカメラケーブル接続位置で選択することもできます。
LEDとDCコネクタは小さなユニバーサル基板を追加しここに実装しています。

またRS232Cのコネクターは基板からケース外部の方に移動しています。これによって基板のコネクタ取り付け部が空きますので未使用Pinを利用して電源のON/OFFスイッチを取り付けています。
後は電源ですが作例では006Pタイプのニッケル水素充電池(8.4V)を使用しました。一般的な9Vアルカリ電池でも良さそうですが電流容量に余裕もあり充電もでき経済的なことからニッケル水素電池にしました。電池の寿命はフル充電から概ね9時間(3分on7秒offの繰り返し動作の実測値)という結果でした。待機時消費電流は9mA LED1個点灯ごとに4.3mA消費します。全LED点灯で最大15〜20mA消費するので少しでも電池寿命を延ばすためLEDの点灯のみをオフできるように小型スイッチを設けています。撮影が開始されたらLEDオフしておけば電池寿命はさらに延びて13時間持ちますので一晩中安心して使用できます。電池はフル充電で9V以上ありますが8V以下になると機能停止となります。

ケースは例によって100均ショップで調達しました。文房具か部品の小物入れのようですが2個ペアになっていて材質はABS樹脂のようです。インクジェクトプリンター用紙に文字をプリントして基板とケース裏面の間にはさんでいます。

2011/8 記

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