C8電動フォーカサー(その2)

C8シュミカセの高倍率惑星観測/撮影ではフォーカスノブにさわると僅かな振動でも大きくぶれてピント合わせに苦労します。なるべく鏡筒にさわらないでピントを合わせたいということで電動フォーカサーというものが市販されています。フォーカスノブをモーターで回すだけなので自作も簡単です。以前にパソコンによるピント位置の再現を試みましたが今回はもっと手軽にといことで手持ち部品で電動フォーカサーを作ってみました。


フォーカスノブにギヤーを取り付けてDCモーターでこれを回します。プラスチックギヤーの中央の穴を大きく広げてフォーカスノブに固定して、これをウオームホイールの代用としています。更に、ウオームネジ側はギヤーにかみ合うようにスプリングを伸ばしてギヤーBOX出力軸に固定してウオームネジの代用にしています。黒いカバーに覆われているのがモーターと減速ギヤーですが、モーターはCOPALのミニモーターで減速ギヤーはタミヤのユニバーサルギヤーBOXです。
昔の手持ちジャンク部品を使いましたが現在ではもっと小型のギヤードモーターが市販されているのでそちらを使えばもっと小型で見栄えも良くなると思います。

電動フォーカサーといえども手動に切り替えられないと何かと不便です。ここはウオームのメッシュを外すという単純な方法で凌いでいます。


モーターアッセンブリー(モーターと減速ギヤーBOX)は上写真赤丸のネジを中心にして僅かに回転します。左がメッシュしたオン(電動)状態、右がメッシュを外したオフ(手動)状態です。今は直接モーターアッセンブリーを動かしていますが、ここはレバーなどを介してオン/オフを切り替えられるようにした方が良いかと思います。


ハンドコントローラーは9V乾電池と押しボタンスイッチのみのシンプルなものです。最初はモーター速度を調整できるように何らかの電子回路が必要かと思っていましたが8V〜9Vの電圧で丁度良いスピードだったので直接駆動しています。ちなみにモーターは24V仕様です。


実際の使用感ですが、確かに振動は格段に少なく惑星像は見やすく気持ちの良いフォーカシングが可能です。但し、ピントのピークがつかみやすいかというとそれは別問題だと思います。
ピントのピークをつかむには一般的に「焦点の前後を行ったり来たりしながらその範囲を狭めていく」という操作です。このピークは手動にしろ電動にしろ最良ピント位置を一旦通り過ぎてみないと分からないというなんとも掴みどころのない話なので微妙な操作感が必要です。やはりスイッチを操作するより直接ピントノブを操作する方が感覚的には調整し易いと思うのですがスイッチ操作も慣れれば良いのかも知れません。



2013/06記

inserted by FC2 system