傾斜露光が期待できる拡大撮影用電磁シャッター

photo shutter
シャッター本体とコントローラーです

<解説>
口径20cm以上になると筒先開閉による写真撮影も容易ではなくなります。なんといっても,今ハイテクの世の中こんな事で良いのか考えさせられます。
そこで拡大撮影用電磁シャッターなるものを作って,もう10年近く使用していますが重宝しています。 撮影効率もぐんと上がります。(ただ、最近は撮影意欲が薄れて・・・)
原理というほどのものでは有りませんが、要するに筒先で開閉するシャッターを拡大レンズ直前に持ってきただけです。ついでにシャッタースピードを タイマーでコントロールできるようにしたものです。
シャッターはウチワのように開閉するので像面の露光量に差が出ます。これを積極的に利用して月面などで傾斜露光する事ができます。

pict shutter

<本体部>
シャッター本体はA社旧タイプ拡大アダプターを使用しました。構造は図を見てもらえば分かると思いますが、拡大レンズ直前のシャッターをソレノイドの吸引 によって開閉するものです。開閉時の振動を少なくするため可動部分の重量を極力少なくする事が重要です。
ソレノイドは小型の24Vのもの,シャッターはラシャ紙,シャッター回転軸はゼムクリップをガスの炎で焼き戻して延ばしたもの(針金でも可),リンクアームは下敷きの切れ端,等を使っています。 シャッター回転軸はシャッターが空回りしないように中央のシャッター取り付け部分をV字に曲げておきます。
ソレノイドの通電によって吸引量はアームのてこの原理で約3倍に増大されるとともに180度方向が反転します。更にスプリングを介してシャッタ回転軸を回転させます。 シャッターは筒壁に当たりシャッター開となります。通電がストップするとリターンスプリングによってシャッターが閉じます。このリターンスプリングは図に記載していませんが 回転軸の向こう側に付いています。
実際にはこれらの機構を保護するためアルミ板でカバーをしています。(コントローラー左の写真)このカバーには対象確認などの時のため手動でシャッターを開閉できる様にアームを押す レバーが付いています。

tuzuku
inserted by FC2 system