イレクターパイプで作るフォークマウント

お手軽観望用に購入したOpticHiker25x100双眼鏡ですが、4.5Kgの重量を支えるには手持ちのカメラ三脚では強度不足なのとフリーストップでないのが使いずらく、市販のフォークマウントを考えましたが、まともなフォークマウントの価格はこの双眼鏡よりはるかに高くお遊びで買った双眼鏡との価格バランスがとれません。(本当はまともなフォークマウントを買う余裕が無いだけですけどね)
と、言うわけで安く作れるものは無いかとホームセンターで見つけたのがイレクターパイプなのです。イレクターとは矢崎化工株式会社が販売するパイプとジョイントの組み合わせによりいろいろな形を作ることができるDIYに最適な組み立て材料です。(ヤザキのパンフより抜粋) これを使うと非常に簡単に双眼鏡フォークマウントを作ることができます。

パイプは直径28mm鉄製で表面は樹脂加工されています。ジョイントは樹脂製(一部金属製有り)でいろいろな形状に対応できるように約100種類ありますが、実際ホームセンターに在庫しているのは数十種類のようでした。各パーツは100円以下から数百円まででこの作例では2〜3000円で完成しました。(三脚除く)

 

パイプは30Cmのもの4本、内一本は短く切ってフォークアームの補強、双眼鏡の上下方向の回転軸(耳軸:写真記号J−7Cの中)に使っています。使ったジョイントは画像に記号で示しています。パイプとジョイントは専用接着剤で接着しますが、接着すると二度と外れませんので注意が必要です。写真の作例はまだ試作の段階で一部接着していませんが接着すれば相当な強度が得られそうです。このフォークは12mm厚合板に取り付けて水平回転台としています。 三脚はVIXENのAL120でピラー部は厚さ20mmの堅い木板で高さ20Cm幅10Cmの箱型に組んでハーフピラーとしています。このハーフピラーと水平回転台の間に摩擦軽減材(カグスベール等)をはさんで、中心に10mmのボルトを通して水平回転軸とし、ナットの締め具合で感触を調整します。双眼鏡を載せる台も写真のように合板で作りました。当然フリーマウントとなるよう耳軸の高さを決めてあります。全体としてはハーフピラーと水平回転台の間で少したわみが発生しますが実用的には問題ないと思います。

観望時のスタイルは立ったまま双眼鏡の接眼部を持って上下左右に振りますが、強度はそこそこあるものの、双眼鏡の耳軸と接眼部が離れているので目標の高度が低い場合と高い場合とで接眼部の高さが大きく変化し方向によってはつらい姿勢を強いられます。特に天頂付近は想像以上につらく、この辺りは直視タイプ双眼鏡の悩み所です。これは最初から予想はいていたことですが更なる改良が必要と考えています。(バランスウエイトを追加してシーソー式に・・・?) *** 2004.09 ***

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