ビノチェアー(Bino Chair)の製作(その2)

今年も暑い季節がやってきました。
で、今年の夏休み?の工作は昨年に続いて大型双眼鏡(25×100)ビノチェアーの製作です。

今年は昨年より少しコンパクトになりました。そして、天頂付近の観望姿勢の改善を行っています。
昨年の1号機では天頂付近を観望するとき、首を反らして長時間観望しているとやはり首が疲れてくることは否めませんでした。今年の2号機ではこの点を改善すべく首の反らしが少なくてすむよう椅子体全体をリクライニングするようにしました。丁度ドブソニアン望遠鏡の代わりに双眼鏡付きの椅子を乗せた感じです。

この姿勢で長時間観望しても首も腕も疲れません。フリーストップなので目標を捕らえたら手を放してもOKです。長時間観望するにはフリーストップであることは重要なことで、離席、着席時にもそれが効を奏しています。


各可動部です。

@水平回転
A垂直回転(リクライニング)
B垂直回転(高度対応メイン)
C接眼部高さ調整
D前後調整(目と接眼部距離)
写真に写っていませんが見上げる角度(高度)によってヘッドレストも前後します。


こちらは通りすがりのお父さんです。(ご協力ありがとうございました。) 2013原村星祭り会場にて

自分の体型に合わせて作っていますがB、Cによってある程度の身長差を吸収します。
更なる身長差は浅く或いは深く腰掛けることによって対応できますが子供や小柄な女性などでは座面に厚めのクッションなどを敷くことである程度対応できます。但し足が地面につかないとダメです。

いずれもBアームの回転支軸が首の後ろあたりにくるように座ることが重要です。


野外で使用するためコンパクトに折りたたんで運搬しなければならないので重量も極力軽くなるように、試作品ということもあって細めの木材を使用しています。強度に少し不安がありますが体重〜65Kg程度までなら問題ないと思います。

下は塗装前の状態ですが車から降ろして組み立てるまでの工程です。

1.12mm厚コンパネの上にキャスターのついた水平回転板を乗せます。
2.リクライニングベースボックスを乗せます。
3.折りたたみ椅子を展開組み立てます。
4.組み立てた椅子をベースボックスに載せます。
5.双眼鏡保持アームを取り付けます。
6.双眼鏡受けを取り付けます。
7.シートと双眼鏡を載せて完成。
この間2、3分で組み立て撤収ができます。各パーツはいづれも片手で持てる大きさ、重さです。

昨年より椅子の乗り降りがだいぶ楽になりました。こういうものは思考錯誤しながら最低でも3回ほど作り直さないと満足なものができません。まだまだ改善したいところはありますが一応目標に近づいたと思っています。
こういう大型双眼鏡で天体観望する装置あるいは椅子は国内では少数の作例しかありませんが海外ではBino ChairとかBinocular Chairで検索すると多くの作例画像がUPされています。


暗い空の下で音楽など聴きながらのんびり視野いっぱいに広がった星空間を眺めていると宇宙船の窓から外を眺めているような気分になります。(宇宙船に乗ったことはありませんが・・)


2013/08記

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