シュミカセ(C8) F4.8写真用レデューサーの製作


レンズは某販売店のバーゲンで100円?のジャンクで直径42mmのアクロマートです。双眼鏡かファインダーの対物レンズだと思います。これをVIXENのフリップミラーに取り付けられるように市販の49mmフィルター枠に挿入しただけのものです。
本来2インチスリーブのフィルターネジは48mmのはずですが48mm用を持っていなかったので試しに49mm用をネジ込んだら問題なく入ってしまいました。中国製のフリップミラーということもあって精度のバラツキが幸いしたのでしょう。
但し49mmフィルター枠の外径が2インチスリーブよりわずかに大きく外径を少し削らなければならない羽目になってしまいました。枠とレンズの間は薬ビン?の蓋がちょうどうまく間を取り持ってくれました。下はフリップミラーに装着した状態です。
さて、光学知識も乏しくシュミレーションも行わないでただ凸レンズを追加すれば焦点距離が短くなるだろうとの考えからだけで実用になるのでしょうか? 
F値をなるべく明るくしたかったのでカメラとレデューサーの間隔は広い方が明るくなるのでギリギリの位置まで広げた結果がこの位置ということになります。一応カメラのCCD(フィルム)面中央から覗いて副鏡に映った主鏡が全面見えることは確認しています。(全面見えないと口径を有効に使っていないことになりますね)


あまり良いサンプルがないのですがとりあえずEOS K-Dの実写画像です。
光害地での撮影ということもあって周辺減光がかなり目立ちますが以前使っていたMEADのF5レデューサー(眼視用?)と比べると激しいケラレはありません。でも35mm版フィルムだと多分ケラレます。
イメージサークルが右によっているのは光軸がずれているため調整で直ると思います。
撮影画像の大きさを計測しての焦点距離縮小率は実測0.48倍でf2000mm F10のシュミカセ→f960mm F4.8ということになります。
下は気になる周辺像ですがなるべく等倍で表示したいのですが四隅には星像が少なく表示面積に無理があるため長辺方向の左端と右端のみを表示しておきます。それでもまだ3072X2048Pxelの元画像を1/2縮小しています。
星像は思っていたより良く、画面左端で僅かに色収差と放射状の非点収差、右端では逆に円周方向の非点収差が認められる程度です。
光軸を正確に調整し、中心から30%程度離れた星でフォーカスをとれば中心星像は少し犠牲になりますがもう少し良くなると期待しています。更にはこのレデューサーレンズをもう少しフリップミラーの奥に入れてカメラとの距離を少し縮めるとF値は暗くなりますが周辺減光と星像はもう少し改善するのではないかと思い、いずれ実験したいと思います。(2004/9製作)
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