15Cmドブソニアン製作記

プロトタイプ
夏休みの工作のつもりだったのですが今年の夏も例年に劣らず暑かったので製作がのびのびになってしまいました。閉店してしまったAD-VIXで購入した15CmF6主鏡/斜鏡セットなのですが、あれやこれやと鏡筒のデザインが決まらず、とりあえず観望ができる状態にしようと製作したのがこのプロトタイプです。なるべく手間暇かけずにやりたかったので一番手間のかかる斜鏡まわりの工作は同AD-VIXからR150Sの斜鏡金具を購入しました。せっかく自作の醍醐味を味わえる部分なのですが根性がなくなりました。接眼部もガラクタ箱の中にあった10Cm鏡筒用と思われるものを使用しました。結局製作したのは主鏡金具のみであとはこれらのパーツを組み付けるだけとなりました。主鏡金具は直径17p厚み3o+リブ構造のアルミ板が会社の廃材置き場に捨ててありましたので拾ってきました。これにアルミアングル(これも廃材)を3箇所に取り付けて主鏡押さえとし、3箇所のうち一箇所は主鏡直径方向に少し調整できるようにしています。主鏡の下にはゴムパッドを3箇所に貼り付けています。光軸調整は一般的な押し引きネジを省略して引きネジ+スプリングとしています。スプリングが少し弱い気がしますがとりあえず手持ちがあったのでこれで我慢することにしました。



これを木枠に取り付けてトップとボトムの木枠を2枚の板で繋いだだけです。


ついでに架台も写真のような廃材で作っています。水平回転部の底板にカグスベールを3箇所貼って回転はスムーズです。
耳軸はエンビ下水官の蓋?(VUVP-50)を使っています。軸受けの方もVU50という何かの蓋を半分に切って左右の軸受けとしています。これも回転は滑らかですが重いアイピースをつけるとバランスが崩れそうで改良の余地があります。


光軸調整は斜鏡金具が一本脚のため接眼部中心と斜鏡中心の鏡筒外周方向に対してのずれは調整箇所が無く一本脚の物理的取り付け位置を少し変更せざるを得ませんでした。
一応昼間のうちにマニアル本道りに調整し夜を待って5mmのアイピース(180倍)で実際の星像を観察すると斜鏡の影が少し偏っていたので主鏡調整ネジで中心に合わせてOKとしました。引きネジ+スプリングの光軸調整は思いのほか楽なのですが鏡筒長850mmという距離はアイピースを覗きながら調整ネジを回すにはちょっと辛いものがあります。

さっそくLV25(36倍)で観望すると色収差の全くない(当然ですが)星星が気持ち良く映っていました。コマ収差も全く気になりません。但しコントラストは良くありません、当然なのですが2枚の板で繋いだだけのスカスカ鏡筒ですから外光はやたらと入ってきます。急遽接眼部から直接見える対向する鏡筒内面に植毛紙を貼り付けると劇的にコントラストは良くなりました。次に接近中の火星を180倍で見ると模様が良く見えません。光軸調整がまだ甘いのか?植毛紙が足りないのか?などと考えているとき薄雲が通過しました。この瞬間模様がよく見えました。明るすぎるのか? 次の雲が流れるのを待ってもう一度確認するとやはり減光すると模様がはっきりします。やれやれ・・・・・
20Cmシュミカセと見比べてみるとどっこいどっこいといった感じでしょうか、口径も倍率も違うし一概には言えませんが、このドブまだまだ手を加える余地は沢山残っているので惑星観測ではきっと20Cmシュミカセ(私の)に勝てると期待しています。なんといっても放物面鏡ですから・・・・・・

一応性能は把握できましたから今後どう料理していこうかと思案中なのですが、女房からは「このガラクタいつまでここに置いておくの!」 って言われっぱなしです。
?(^_^;) 
 (2004/09製作 12/31記)

つづく・・・?

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