アイピース2段重ね

望遠鏡のアイピースをそのまま覗くのではなく別のアイピースで覗くと簡単に高倍率 が得られます。この裏技は以前から知られていましたが、あまり使っているという話は聞きません。 しかし、正立像が得られることと、 その気になればズームも可能なことは 大きなメリットです。

とりあえず昼間の景色で実験してみました。
望遠鏡に適当なアイピースを差し込んで大体のピントを出しておきます。別のアイピースを持って 1段目(望遠鏡側)のアイピースを覗きます。このとき視野の中心部のほんのわずかな部分 にしか像が見えません。光軸をずらさないようにアイピース間の距離をはなして行くと だんだん視野が広がりながらピント位置も変わって行きますので望遠鏡のピントノブを 回して調整します。このときアイポイントも長くなりますのでそれに合わせて目の位置も 調整します。
1段目(望遠鏡側)のアイピースの焦点距離にもよりますが、5〜10Cmはなすとほぼ視野 いっぱいになると思います。これ以上はなすと倍率は高くなりますが視野は広がりません。 (視野環でけられるか、アイポイントが長くなって全視野を見渡せないから)
文章で読むと大変そうですがやってみると簡単です。方法はコリメート撮影と同じですから。

手持ちではやりにくい時は紙を筒状に丸めて2つのアイピースを繋いでおくと良いでしょう。 色々なアイピースの組み合わせで実験してみてください。1段目のアイピースの焦点距離 は短い方がアイピースの間隔が狭くて済みます。2段目のアイピースはアイポイントが 長いと2段重ねによって更に長くなるので短い方が良いようです。
ボーグのWO-13.5を1段目、約4CmはなしてSWK-22を2段目とするとほぼ6mm相当の正立アイピース になり、視野もほぼ60度は確保できます。(本来は70度) アイピースの間隔を更に広げると超短焦点相当とすることも可能ですが、10Cm以上はなすと 取り扱いが不便になります。
正立像ということで本来は低倍率で使用したいところですが、ちょっと無理がある ようです。まあ手軽に高倍率正立像を得るには良いと思います。

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